今の今まで全然知らなかった。
くるみ割り人形の話。
<web ストーリー辞典より引用>
少女マリーはクリスマスの夜にぶかっこうだけど人なつっこい感じのするくるみ割り人形をもらいました。とても気に入ったのですが、兄のフリッツが乱暴に扱って壊してしまいました。熱心にくるみ割り人形を看病するマリーに、名付け親のドロッセルマイヤーおじさんは何だか意味ありげな態度をとりました。
その晩、くるみ割り人形を心配して深夜まで広間にいたマリーの前に、とうに帰ったはずのドロッセルマイヤーおじさんが現れて時計を黙らせたかと思うと、七つの頭を持つねずみの王様に率いられたねずみの大群が現れました。それに続いてマリーやフリッツの人形たちが動き出し、くるみ割り人形に率いられてねずみ軍と戦争を始めたのです。マリーはくるみ割り人形の危機を救った後、ケガのせいで気を失ってしまいました。
興奮して昨夜の出来事を話すマリーに、ドロッセルマイヤーおじさんは「なぜくるみ割り人形は醜いか」の話をしてくれました。ある王国にドロッセルマイヤーという時計師がいましたが、その時計師の親戚の少年がねずみの魔女の呪いで醜いくるみ割り人形にされたお姫さまの呪いを解くことに成功しました。しかしその際に事故が起き、自分が代わってくるみ割り人形にされた、というのです。その呪いを解くには、七つの頭を持つねずみの王様を討ち取り、醜くても愛してくれる貴婦人が現れる必要があるらしいのです。
マリーはその話に夢中になり、話の中の時計師はドロッセルマイヤーおじさんその人、そして自分のくるみ割り人形が気の毒な親戚の少年に違いないと確信するようになりました。そしてどんな犠牲を払ってもくるみ割り人形を助けようと健気な決心をしました。
そんなマリーの前に夜毎ねずみの王様が現れ、お気に入りのお菓子や人形を差し出さなければくるみ割り人形をかじって殺してしまうぞ、と脅かしました。マリーは途方にくれましたが、聞こえてきたくるみ割り人形の声に従ってサーベルを授けると、くるみ割り人形は自分で王様をやっつけてしまいました。そして恩人のマリーを自分の領土、人形の国へ案内して歓待してくれました。
家へ帰ったマリーは、夢中でみんなに人形の国の話をしましたが、もはや誰にも相手にされず、ついには人形の国の話をすることすら禁じられてしまいました。しかし人形の国の夢はマリーの心の中にしっかりと根付いており、繰り返しその夢にひたる毎日となりました。
ある日、時計の修理をするドロッセルマイヤーおじさんの側でくるみ割り人形に「あなたが醜いからって私は蔑んだりしないわ。」と言ったのですが、その瞬間に気を失ってしまいました。
気がつくと、名付け親のドロッセルマイヤーおじさんの親戚のドロッセルマイヤー少年が来ており、マリーに結婚を申し込みました。やっぱりマリーのくるみ割り人形はあのドロッセルマイヤー少年だったのでしょう。
こうして憧れは実現し、マリーは少年と結婚して人形の国の王妃となったそうです。
なんて、クリスマスに近くなると聞いたりするのも納得してしまいました。
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